表現としてのものづくり: イノベーションのための感覚づくり
めぐみ 木村 and
Megumi Kimura
No 15-11, IIR Working Paper from Institute of Innovation Research, Hitotsubashi University
Abstract:
本稿は、イノベーションの実現過程を、理想(=衝動的な感覚)を現実化するプロセスとして再考した、表現としてのものづくりの概念的枠組みを示すものである。人の感覚が、ものの意味を、その意味が、ものの価値を生むのだから、イノベーションの実現には、まず、顧客の感覚づくりが必要である。顧客の感覚づくりとは、ものの形態、機能、質をとおして、ものをつかう顧客の感情を創り出すこと、さらにいえば、自発的に、ものの潜在的な可能性(意味)を発見し、それを誰かに伝えたくなるような衝動を、顧客のうちに創り出すことである。そのために重要なのが、企業みずからの感覚づくりと、その感覚を理想として認識することである。企業みずからの感覚づくりとは、①ものへの観察をとおして、顧客の感覚を知ること、②考えられるうちで最高の形態、機能、質を実現してきた人々の感覚を知ること、そして、③みずからの感覚がどのようにして形成されてきたかを知ることである。そうして発見されるのが、現実化が可能な理想=感覚である。
Pages: 18 pages
Date: 2015-06
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