2020年から2022年にかけての医師数及び歯科医師数の増減について: パネルデータを用いた分析
衞子 本田
No 707, CIS Discussion paper series from Center for Intergenerational Studies, Institute of Economic Research, Hitotsubashi University
Abstract:
医師、歯科医師及び薬剤師は、2年に一度、12月31日現在の業務従事状況等を職種ごとに医師届出票、歯科医師届出票または薬剤師届出票によって届け出る義務がある。2020年から2022年にかけて、医師数の増加の程度が最近の傾向の中では低水準であり、歯科医師数は減少した。本稿では2020年から2022年にかけての医師数と歯科医師数との増減について分析を行う。 都道府県別にオンライン利用割合と増減率等との関係を確認し、2018年から2022年までの3回の調査の医師届出票及び歯科医師届出票を用いて、医療施設によるパネルデータと医師または歯科医師によるパネルデータとを作成し、分析を行った。 都道府県別のオンライン利用割合と増減率等とには相関は確認できなかった。オンライン利用の届出が可能となったことが、2022年の届出を抑制したのかどうかについての結果は得られていない。医療施設によるパネルデータを用いた分析では、2020年の出現状態と2022年の出現状態とでは2020年のほうが良好であることが示された。2020年の出現状態が最近の傾向の中では良好であるならば、2020年が良好であったとしても、2022年の状態がよくないとは言えない。2022年は2020年の反動で、出現状態がよくない結果になっていることが考えられる。この場合、オンライン導入と2022年の人数動向とは無関係である。2020年に存在し、2020年に届出を行った従事者が皆無であった病院は少数であることや当該病院に従事している者の人数規模が小さいことが把握できた。診療所従事者については、2.5%程度が3回に1回は届出を行っていない可能性を指摘した。医師及び歯科医師の届出状況からも、2020年の届出状態と2022年の届出状態とでは2020年のほうが良好であることが確認できた。また、〈診療所・開設〉の人数減少や〈医育機関以外〉の人数動向についても言及を行っている。
Pages: 185 pages
Date: 2025-04
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