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What is the difference between single and married Japanese women? Empirical evidence from original survey data

Wataru Suzuki

Gakushuin Economic Papers, 2024, vol. 60, issue 4, 291-315

Abstract: 本稿は,筆者らが独自に実施した「結婚観に関するアンケート」を用いて,日本人女性の独身者および既婚者のデータをプールし,両者の差異がどこにあるのか,結婚の決定要因は何かということを分析した。このデータは,個人属性や結婚に関する環境,意識に対して数多くの変数を有していることが特徴である。また,既婚者は結婚相手の交際当時の状況を回答する振り返りデータとなっており,独身者と既婚者が比較可能になるように設計されている。結婚の決定要因について,プロビットモデルによる推定を行ったが,その結果,結婚の決定要因に関する諸仮説を裏付ける様々な変数が統計的に有意となった。まず,潜在的な交際相手から見た当該女性の魅力(供給面)については,肥満,容姿の悪さ,持病がある場合に,結婚確率が低下する。また,飲酒,パチンコ・パチスロ,ケチと言った習慣も結婚率にマイナスに寄与する。職種に関しては,職を持たない場合に比べ,職があるほど結婚率は高まり,正規職員,パート・アルバイト,派遣・嘱託・契約社員の順に,結婚率が高まる。一方,需要面については,大卒以上の学歴の場合や仕事の継続年数が高まるほど,結婚率が低下する結果となっており,女性の機会費用が高まるほど,結婚しなくなるという仮説と整合的である。また,往復の通勤時間が長いほど,夜7時以降,朝9時以前の就業時間が長いほど,結婚確率が低くなることから,時間的制約も重要な要因と考えられる。そのほか,両親が恋愛結婚している場合に結婚率が高まり,母親に離婚経験があると結婚率は低くなることから,結婚需要に,両親からのデモンストレーション効果が存在することが示唆される。マッチングの環境については,毎日顔を合わせる独身の異性数が多いほど,職場や学校以外で独身の異性と会う機会が多いほど,結婚率が高まることが分かった。

Keywords: 少子化; 結婚; 未婚; 機会費用; デモンストレーション効果 (search for similar items in EconPapers)
Date: 2024
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